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←上が2N277(PNPゲルマ40V170W DELCO製)と 下が2N1554(PNPゲルマ30V106W)です、1970年位までのコンピ周辺機器(米国製)は、広いアメリカの事、部品購入も面倒?とパワーサプライやメモリー装置等のエレキ要素を自社で一階層的に設計製造したようです、ユニークな機能を有した装置ほどそうでした。当方がまじめな青春時代に関与した米国製光学式マークリーダーがそうでした、それはコアメモリー制御ロジックまでゲルマTRのディスクリート作ってあったのです、専用部品といえばディレイラインくらいでした、こんな凄いものを設計する人は何とかと紙一重くらいに頭良いんだろうなと感心した事を覚えています。
話を戻します、この2種のパワーTRは往時日本市場独占した上記マークリーダーの電源に使用されたものです、過電流センスはせず単に定電圧機能のみでした、当時の半導体メーカはデルコとかフィルコとかCOがついて商標が多いです
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←2N1305(PNPゲルマ25V150mW)です、まづ背景から話すと、TTL ICの54/74シリーズがない頃(DTLのゲート位はあった、しかしDTLは出力ピンから次に繋ぐ入力条件としてプルアップやバッファーを必要とし自由に機能を組合わせる事は出来なかった)、自社の設計構想に便利な論理ロジックを各社がボード上にゲルマTRを配置して作っていました、その時期このTRは多用されたのです、2N1305のNPNペアとして2N1304が有ります、これら2N1304、2N1305はなんとオーディオアンプにも使用されたのです、CMラボラトリ社やその他著名アンプメーカで使用しました |
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←2N1759(PNPシリコン25V28W)です、この外形名はSPACESAVERと言います、このTRはコンピ周辺装置のソレノイドやリレーのドライブに使われていました、パルス性の駆動なので放熱板なしで使用されていました、保護策としてダイオードでサージ破壊を防止したり、抵抗で減電圧する等充分に対策されていた為トラブルは少なかったです |
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←LS400(TI製):フォトTRです、実際の用途は光学式マークリーダーの回転ディスク(円盤)に先付し、鉛筆でマークされたシートの反射光を感知する事に使用されました、ドロップアウトカラーは青色です、このLS400の後段でフォノEQアンプのような2段TRのAMPで10Vp−pまで増幅しデジタル化しました |
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←MK2601(MOSTEK製)です、この24ピンICはEBCDIC−ASCIIのコードコンバータです、用途は1/2インチの磁気テープはエビスデック・コードで出力し、カセットやFDはアスキー・コードで出力する必要が有ったのです、このICで必要なデータコードを発生させたのです、今ならソフトで変換する事でしょう、当時はICやゲートロジックでエンコードするしかなかったのです。 さてこのIC製法はMOS ICでありEPROM(エレーザブルプログラムROM)の一種です、これはマイナス電源を必要としました。
別件ですが1970年代にEPROMにせっせと紫外線照射と書込み作業を行ったが3割しか収穫できなかった事を思い出します、不良に頭にきて代理店にクレームしたらいやな顔もせずすぐEPROM代替品を納入して来ました、ひょとしたら使い廻ししてたのかな?
更に別件ですが1970年初頭AMDの5V単電源のメモリーICが日本に出回り当方のデータ蓄積部の設計に採用可能となった事は画期的と思いました(背景:輸入物のコアメモリはリペア出来なかった、コアメモリが不調だと恐ろしいシステムダウンとなった)
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←これは輸入商社系コンピュータ会社が使用した部品出庫依頼表です、伝票には「ビデオ基板の製作の為ダイオード4個」と書かれています。輸入製品なのでリペア部品、保守マニュアル、管理手法も米国製でした(人間は九州産が多かったです) |
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←2SB73(日立製)です、1960年代アマチュアに入手できる石は日立かNECしかありませんでした、ローノイズとなると2SB73しかなく、あとはNECの2SB110を選別して使いました、1970年代は2SB440(東芝)を使いました |
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←2SB407(三洋製)です、ゲルマのコンシューマの代表的パワトラでしょうこれを当方はイントラで使いました、VICTORのグライコのある一体アンプでも使用されていました、このセットはいい音が出ていた事を思い出します。 補足:私的に三洋といえば2SC536と2SC693に思いが有ります、これらをアンプに遊びにとあの豆粒を愛用しました、大事な2SC536をガッサッと紙に丸めて保管(放置?)していたら母にゴミとして燃やされた事がありました
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←μPC55A(NEC製)です、標準オペアンプの709Cタイプです、このICのスペックを知った時はその素晴らしさに驚愕しました、ざれ事を言えば1960年のアナログの世界は進んでいました、なにしろアナログコンピュ−タの世界が有ったのですから。 オペアンプは万能と思いました、増幅して良し・フィルタして良し・発振して良しです、でも足の処理と中和に恐れをなしDIP形の専用ICを使いました
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←ハイブリットICと思います(厚膜ではないと思います)、NECの民生用を紹介します、抵抗のみ印刷抵抗です、TRはそのまんまを使用し、コンデンサーは外付けします、EQ用ですが未使用なので使用感は不明です |