300B シングルアンプ

 
 
300Bのシングルです、コンセプトは”聞こえない音をサーチ”です

 

    特徴
@トランスはA電源とB電源を分離しました
AB電源をAC昇圧する際にインターステージ方式(一旦24V)としました

    回路構想
@リップルフィルタはTRフィルタとする(A電源もB電源も)
AドライバーはSRPPとする
B多段アンプなので振動を拾わないようにNFBを全段にかけ、インピダンスを下げる


  決定回路図: アンプ部 、電源部
  電源設計1: ノイズを気にする!

パソコンとラジオを同時使用すると鉄人28号がやって来た様に”キュルキュル”音が発生します、この環境では反応が鈍いと言われるST管を使用した当アンプでも何らかのノイズ対策を実施しないと気分が良く有りません、それで今回はACラインにノイズフィルタを入れる事を企画しました。
先ず入り口でノイズのフィルタリングする事を考えてフィルタ入りACインレットコネクタを探しました、が12〜15Aの適当なものが入手出来ませんでした、その為ACインレットは諦めて、今回はディスクリートのTRフィルタを作りました。将来、フェライトビーズやトロイダルコアのチョークでノイズ吸収が出来るように中間電圧を24Vにする事にはこだわっています。

←右下が+B用のTRフィルターです


電源設計2: トランス分離、フィラメント点灯!

雑誌”管球王国でA電源とB電源のトランスを分離すると良い音になる”との内容が有ったので、その通りにしました、
左右の300Bフィラメントは合体し片側を接地の上DC点火としました、ラックスの300Bアンプがヒントです。
←A電源(300Bフィラメント用)の整流ダイオードと平滑コンです


入力段:
12AX7よりも現在は12BH7Aを使っています、VRとグリッド間にNFB抵抗が入ってます。

ドライバ段:
6CG7のSRPPです、HK耐圧170Vの実力があれば他の球(6GU7、6FQ7はOK、6AQ8、6DJ8はNG)も使用可能です。

出力段:
NFBは300Bプレートから戻しています(予備として出力トランスを含めたNFB回路も結線済みです)。

    使用部品
真空管:
300B・・SOVTECと98印
6CG7と12BH7A・・・日立製

出力トランスとヒータトランス:
ノグチトランスのPMF−300BSとノグチトランスのPM633Wを採用しました。

インターパワートランス:
トヨデンの24V3Aです。

+B用パワートランス:
欧州輸出用のTRアンプの電源トランス(240V→24V75W)を流用しました。
 


    製 作
アルミシャーシを自分で穴明けしました、塗装は金色です。                    

←ブロックコンはシャーシー内側に入れました、右側のトリマーはC電圧の微調用です

 
  性能評価
+B電源ラインの残留ノイズ:
出力トランス1次の電源側で12ミリp−pV、同300Bプレート側で40ミリp−pVです、結果としてハムもデバイスノイズも聞き取れません。

F特: 1W/RL8オーム(SOVTEC製300Bにて)     

最大出力:
 4.8W/負荷8オーム

過渡応答性: 画面の下が入力 上が出力

100Hz/負荷は抵抗オンリー   1KHz/負荷は抵抗オンリー
 

    聴感評価
音質: 
車載用16センチSPを70センチ机下に入る事務用キャビの大きさのBOXに入れた場合です・・・裕次郎さんの”夜霧よ今夜も有難う”のサックスは奏者の吐いたゲロのように聞き手にせまり、リアルな音に再現されます。

雑感:
実際はF特測定結果イメージよりも安心して聞けます(高音も)、身体に染み入る音があります。


 
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