6B4G PPアンプ 

 
 
 
  ** 6B4Gの危険なアンプ  **

このアンプの特徴:

@体は小学生、みなぎる熱気は高校生、クールな音は40台、運用の気難しさは老人級です。←”みなぎる熱気”が危険な理由です。
A”エレベーション・サーキット”を採用し(本田(美)さまごめんなさい、合掌)、入力段は12AZ7/T7/U7/12BH7A、など色々差換え可能としました。


 

このアンプの製作のきっかけは・・・以下(*注1)のような事を聞いていて、たまたま秋葉ラジデパの3階の店の廊下に2A3同属の6B4があったから、よーし今回は直熱でいこうと6B4Gを購入した事です。

*注1:あの、南方から帰還された小野田さんが思い出を語った雑誌の事を書いた記事で”戦前中国(CHINA?か広島の中国?か別の評論あった)のダンスホールで聞いたレコード音に比べれば現在の再生音はたいした事ない”と記載されていた事。

それを見て小生は、ゆで蛙現象を経過しない人の感想ゆえ音の絶対評価として信用出来る、従って2A3(小生は戦前の再生装置を2A3使用と勝手に解釈)を使えば現在最新鋭パーツでなくとも(戦前ならトランスもバンド型だろうしスピーカもダイナミック型又はパーマネントだとしても他励フィールド式)良い音が出せるハズ、小生のアンプ自作計画に2A3は避けて通れない、と常々思っていました。


 

  [ 設計構想 ]

次の要求事項が瞬時に浮びました

@出力管が直熱3極なのでドライブゲインは高め。
A直熱3極管なのでNFBは軽め。
B出力管バイアスは1本毎調整出来る固定式。
CフィラメントはDC点火とし左右一式で済ませる。
D位相反転はゲインのあるカソード結合型。
E色々な球に交換出来る回路。 


◆ 
回路図   


  電源:
@+B電源は電源トランス(320−0−320V170mA)のトランスから取出し球整流しました、CRフィルタとし+B電圧360Vを得ましたA+B電流に余力がなくパワートランスの温度上昇を減らす目的で整流管のヒータ電源は別トランスから供給しましたB6B4GヒータはDC点灯としました、電コンのみのリップルフィルタリングですがハムは聞こえませんC6B4Gが4本でこのトランスではでは厳しいものが有りますが下記記載のような熱回避策を行っています。

初段:
浅野先生の製作著書ではブリックス社6B4製品説明で低μ3極管の良さが間接的に書いて有りました、そこで今回の入力段は基本的に12AU7/12BH7Aを使いゲイン不足のときは12AZ7/T7 或いは12AX7も使用する計画としました、Rpは80kオームに決めました(12AX7を考慮しなければ42kが良い)

位相反転:
初段からは直結としました、双3極管のカソード結合位相反転回路は配線が楽です(PK分割と比較して)。前出の”エレベーション・サーキット”については以下に慨略を記載します、本機での実評価としては初段Ep110V(12AX7使用時)から45V(12BH7A使用)まで難なく動作しました、でも初段は12AZ7(Ep90V)で決まりです、ミラー効果の弊害もなさそうでオッシロスコープで12AZ7の正弦波出力を見たところ周波数帯域・振幅量とも十分に美しかったです。

”エレベーション・サーキット”とは!
初段プレート電圧がエレベータの様に上位安定、又は下位安定となった場合でも位相反転まで含んだトータルとして正常に動作する回路です。メリットとしては初段管についてヒータ電圧と足配列が互換ならほとんどの球が使用可能です。
尚、”エレベーション・サーキット”は筆者オリジナルです。

出力段:

CIp計測のため6B4Gプレートに10オーム抵抗入れました。

←リアビュー(左から6B4G 2本、出力トランス、5AR4 が見えます)


    [ 使用部品 ] 

真空管:
6B4G・・GE、12AZ7・・三菱テレビ球、12AU7・・松下白箱、5AR4・・?航?スパーク?の中国球

出力トランス:
春日(無)変圧器OUT−6635Pを採用しました。波形みだれ無しの出力電力(変換電力)は8オーム負荷にて15HZで1W、40HZで6.5Wです。

電源トランス:
ノグチトランスのPMC−170

シャーシ:
A4サイズのシャーシを自分で穴を明けました、電源と出力のトランスは離しました、意識して出力トランスを縦横基準線からオフセットさせました、MT1本追加できる予備穴を明けて有りますが回路追加は発生していないので穴明きのままです。

オフセットしたOUT−6635P、右がノグチトランスのPMC−170

それから熱回避策の件です本機の主な熱源は整流管ヒータ(10W)、6B4Gフィラメント(25W)、その整流ダイオード(6W)、電源トランス損失熱です、そこでシャーシ左サイドにCPUの冷却フィンを付けその周りを扇風機で強制冷却しています。
←左がフィン、上が5AR4ヒータトランスです

 

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  [ 製 作 ]
←A4サイズに積み込みました、今はこれを作ったパワーはありません

 

  [ 性能評価 ]

(a)F特、1W/8オーム負荷

(b)最大出力 (初段12AU7)

   14.0W/負荷8オーム 


 

   [ 聴感評価 ]

(a)音質 
  ・高域が清純です、聞いていると頬ゆるみ眠くなります


 
 
    
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